【アメリカ】異人種間結婚とラビングデー

アメリカ

6月といえばプライド月間!ですが、6/12はラビングデー
異人種間結婚の日です

ラヴィング夫妻

バージニア州在住の黒人女性のミルドレッドと白人男性のリチャードは
当時異人種間での婚姻は違法であったためコロンビア特別区(ワシントンD.C.)にて結婚をしました

この結婚はバージニア州の人種統合法(1924)の反異人種間混交規定に反するとしてバージニアに戻った夫妻は起訴され1年間の禁錮刑という判決を受けますが、バージニア州から退去する事を条件にこれを逃れ、ワシントンD.C.へ引っ越します

1964年、ミルドレッドが当時の米国司法長官であったロバート•F•ケネディに手紙を書くと彼はミルドレッドをアメリカ自由人権協会(ACLU)へ紹介、その協力でバージニア州の反異人種間混交法はアメリカ合衆国憲法修正第14条の平等保護条項に違反するとしてバージニア州キャロライン郡にて裁判の申し立てをしました

ラヴィング対バージニア州裁判 (Loving v. Virginia) 388 U.S. 1 (1967)

この裁判の結果、最高裁判所が全員一致でこの禁止規定は憲法に反するとし、アメリカ全土で異人種間結婚を禁じる法律を無効としたのです!

1967年、54年前の今日、当時のアメリカでは南部16州で異人種間の結婚が違法とされていた中
ラヴィング夫妻が長年の闘いの末に最高裁で異人種間結婚の権利を勝ち取った日
そんな夫婦の名前がラヴィングなんて、素敵な偶然だと思いませんか?

それまでは州によって違っていて
1滴でも黒人の血が入っていれば黒人と看做されたほんの50年ほど前のアメリカでは、まだ異なる人種や民族の相手と結婚する事が犯罪でした
だからこそ、この判決は国として「異人種間結婚を禁じる州の法律を無効とする」大きな意味のあるものでした
この判例は近年の同性婚についての裁判で引用される事もあります

【異人種間結婚】とはなにか?


異人種間結婚には、アメリカ人同士も国際結婚も含まれます
うちも異人種間×国際結婚で
アジア系のわたしと白人の夫
メーガンとハリーも異人種間結婚で国際結婚だね

逆に国際結婚でも、ジャスティンビーバー(カナダ)とヘイリー(アメリカ)は白人同士だから異人種間結婚ではないし
アメリカ人同士でも人種が違えば異人種間結婚、です💍

ピューリサーチセンター(元データは国税調査)によれば
国内の10%ほどが異人種間結婚だそうです
54年前の1967年はわずか3%
近年では17%
約6組に1組が異人種間結婚で内訳はアジア系35%、ヒスパニック系24%、白人14%、黒人13%
1番少ないのは白人と黒人の組み合わせで60組に1組だそうです

ハワイ州はというと
何度か話していますが全米で最も異人種間結婚の多い州でピューリサーチセンターの2017年の発表で
「アメリカ国内でインターマリッジ率の高い都市ランキング」があり
ホノルルが断トツ1位でなんとその率42%

この都市の約半数がある意味お仲間なので
私たち夫婦も当たり前の組み合わせすぎて注目される事が一切なくとても気がラクです

実際ハワイに移住してきて私が最初に気が付いたの事の1つが
異人種間カップル、特に白人と黒人のカップルの多さでした
ちなみにハワイは元々異人種間結婚を禁じた事もない州です

昔、マイケルムーアの「アホでマヌケなアメリカ白人」という本で
「人種差別をなくすにはみんなが混血になる事だ」というような事が書いてあった事が思い出されますが、これはある意味真理であるように思います
ここハワイではいろんな人種が本当にミックスされていて、本土ほどの住み分けがされていない

国際結婚や異人種間結婚がすすめたくて書いたポストではありません
そんな小さな事にこだわらずに、捕らわれずにもっと自由に自分が惹かれる人を好きになればいい
という話
ついでに言えば、別に好きな人がいなくたっていいし
結婚だってしなくたっていい
自分の心がハッピーならいいの

そして2人が夫婦になりたいと思った時、誰もそれを禁じる権利などない という話
国籍も人種も性的嗜好も何も関係ない
Love is love それだけの話

でもそれがたった54年前まで違法であり
先駆者の闘いのおかげで私たちは今ある権利を当たり前のように享受しているのだという事実

まだあらゆる人権問題は山積みで
私も先人の努力の上に胡座を描くだけでなく未来の世代のために道を開く礎の1つになりたい、という話
ラビングデーのお話でした

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