【BLM】13th:憲法修正第13条

人と社会

ジョージ・フロイドさんの死をきっかけに起きたBlack Lives Matter(以後BLM)のデモ現在も世界各地でデモが行われている中、アメリカという国の人種差別について勉強するのにおすすめの中身のギュッと詰まったドキュメンタリーを紹介します!

ドキュメンタリー概要

第1節 奴隷制もしくは自発的でない隷属は、アメリカ合衆国内およびその法が及ぶ如何なる場所でも、存在してはならない。ただし犯罪者であって関連する者が正当と認めた場合の罰とするときを除く。
第2節 議会はこの修正条項を適切な法律によって実行させる権限を有する。

https://ja.wikipedia.org/wiki/アメリカ合衆国憲法修正第13条
  • タイトルの13thはアメリカ合衆国憲法修正第13条の事で、その内容が上記
  • 2016年ネットフリックス配給
  • 2020年6月現在ユーチューブでも字幕付き、無料で配信中
  • Rotten Tmatoesでの評価は97%
  • 『グローリー/明日への行進』でマーティン・ルーサー・キング・Jr.の闘争を描いたエヴァ・デュヴァネイが監督
  • エミー賞のドキュメンタリー&ノンフィクション特別番組部門を受賞

  • 1865年に制定された13thにより奴隷制度が否定されたにもかかわらず、それを悪用して制度的奴隷制度が出来上がっている
  • “アメリカの人口は世界全体の5%にすぎないにも関わらず、アメリカ人受刑者は世界全体の受刑者数の25%を占めている“ -Barack Obama
  • 黒人はアメリカの人口の6%にすぎないがアメリカの受刑者のうち40.2%を占める
  • 一生のうちに投獄される確率は白人の場合17人に1人、黒人は3人に1人
  • 70年代のニクソン政権から受刑者の数は鰻登り
  • 刑務所の民営化により利益を上げるために受刑者を意図的に増やしている
内容:ネタバレ注意

現代の米国の社会問題に、アフリカ系アメリカ人の”大量投獄”がある。黒人が犯罪者として逮捕されやすい事実を学者、活動家、政治家が分析するドキュメンタリー。

https://www.netflix.com/

奴隷制度が否定されても、ただし犯罪者はその限りではないという内容が13thにあるためにそれを悪用し黒人を不当に逮捕し刑務所ビジネスの労働力として使っており
奴隷制度はカタチを変えて今も根深く存在する、というのが主なメッセージです

ニクソン政権が麻薬戦争なるドラッグ撲滅政策を始め、黒人の間で普及していたクラックの規制を強めたり
ミンストレルショーに始まり様々なマスメディアが『黒人=犯罪者、愚鈍で野蛮』といったイメージを植え付け、無罪の黒人の誤認逮捕も増えました

政策に伴い警察官も倍増し、受刑者数も下記のように増加の一途を辿りました

  • 1970年:ニクソン政権:35万7292人
  • 1980年:レーガン政権直前:51万3900人
  • 1985年:レーガン政権:75万9100人
  • 1990年:パパブッシュ政権:117万9200人
  • 2000年:クリントン政権期:201万5300人
  • 2014年:オバマ政権期:230万6200人

アラバマでは黒人男性の30%が犯罪歴のために選挙権を失っているそうです
彼らが公民権運動の末にやっと手に入れたはずの権利が
現在でも別の方法で奪われ続けている、奴隷制を禁じたはずの法律の抜け道を使って..

私たちが知らなかっただけで、彼らは様々な形の差別に今も苦しめられている

まとめ

奴隷制度はとうの昔に廃止され現在のアメリカに人種差別はないという人もいるかもしれません
でも憲法にもこんな抜け穴がある

自分たちには何の関係もないと思っている方もいるかもしれません
でも私たちは意識せずとも音楽、ファッション、映画など黒人文化から様々な影響を受けている

じゃあ私たちに何が出来るだろう?

下にキング牧師の言葉を2つ。

The ultimate tragedy is not the oppression and cruelty by the bad people but the silence over that by the good people.
究極の悲劇は、悪人の圧制や残酷さではなく、それに対する善人の沈黙である。

https://meigen.club/martin-luther-king-jr/

In the end, we will remember not the words of our enemies, but the silence of our friends.
結局、我々が覚えているのは、敵の言葉ではなく友人の沈黙である。- 1967年のレクチャー「The Trumpet of Conscience」より

https://meigen.club/martin-luther-king-jr/
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