明けましておめでとうございます
2021年に入って間もない1月6日、ワシントンD.C.にある連邦議事堂に武装したトランプ大統領の支持者が突入する事件が起きました
日本でも大きく報道されたと思いますが、何が起きたのか確認しておきましょう
Jan/6/2021、何が起こったのか
この日は大統領選の投票結果を認定するため、上下両院が議事堂で合同会議を開いていました
また、大統領選と時を同じくして各州の議員も選出されたのですが、ジョージア州の上院2席分が過半数を超える得票数を獲得した候補が出なかったため決選投票となり、前日の5日が投票日でこの日きちんとした結果が出ました
結果2席とも民主党が獲得し、民主党とインディペンデント合わせて50席となり共和党の50席に並びました
下院は民主党が過半数を獲得しており、両院とも民主党有利となりバイデンの政策が承認されやすくなります
トランプ大統領は朝から「選挙の結果は不当なものである。みんな一緒に議事堂へ歩いて(バイデン認定に反対している)議員を応援しに行こう、私も行く」などと演説をしており、その後集まったトランプサポーターは議事堂へ押し入り破壊行為を行い、5名が命を落とす結果となりました
亡くなった5名のうち3名は医療的緊急事態とされていますが、残る2名のうち1名はサンディエゴの女性で元空軍兵士であり熱心なトランプサポーターであったと言われ彼女が配信した動画なども出回っています。
侵入を試みた際にセキュリティか警察により撃たれたとされ被弾し亡くなっています
もう1名、今日死亡が発表された5人目の方はキャピトルポリスで議事堂の侵入者に消火器で頭を殴られ亡くなったそうです…
脳死で生命維持装置に繋がれ家族の到着を待っていたため本日のレポートとなったそうです
記憶に新しいBLMの時と比べ警察やナショナルガードの派遣の遅れや対応の不備が目立ち、議事堂への侵入という国内テロリズムにも関わらず彼らが大手を振って侵入出来た事、警備員や警察が誘導している動画があがっている事などから内部協力者がいた可能性が高く、現在FBIが捜査にあたっています
選挙結果の認定はこれにより一時中断し遅れが生じましたがバイデンは正式に認定されました。当初認定に反対を表明していた上院議員のうち、モンタナ・インディアナ・ジョージア州は議事堂選挙事件の影響を受けトランプ大統領がこれを煽動したとして批判、実際に反対票を投じたのは以下の7名にとどまりました(以下7名↓)
これからどうなるの?
現在こちら1月8日金曜日ですが、11日月曜日に下院がトランプ大統領の弾劾決議案を提出予定という報道があります
ちなみにトランプ大統領の弾劾案が出されるのはこれで2度目、前回は2019年12月権力の乱用と議会妨害が理由でした
これは共和党多数の上院により無罪判決が出されていますが過去に2度も弾劾された大統領は過去におらず、4年しか任期がなかった事を考えればどれだけ大統領という職務に適さない人物であったかを窺い知ることができます
20日の就任式にはトランプ大統領は欠席の意を示していますが、これはアメリカ史上2例目で152年ぶりの事だそうです
どうせあと10日くらいしかないのに弾劾する意味ってあるのかな?
そうです。何もしなくてもあと10日ほどでバイデン政権が誕生するにも関わらず、このタイミングで弾劾をする必要があるでしょうか?
あと10日しかないのに、もし弾劾したら何か変わるの?
今回検討されている『憲法修正第25条』
これは、大統領が精神的・身体的のどちらか・もしくは両方の不調により職務の遂行できる状態にない場合を理由としたものでその場合は副大統領が大統領代理を務めることになります
ナンシー・ペロシがこれを発動するよう副大統領のペンスに要請していますが、これをしなければ月曜日に弾劾に向け動くこととなります
また、ナンシーペロシは大統領の核使用権限の制限も要請しています
下院が弾劾案を提出しても、トランプ大統領が異議申し立てをした場合上院の3分の2の賛成が必要となるため実現は難しいとの見方が強いです
ではそれでも弾劾をしようとすることに意味はあるのか
私はあると思います
もし大統領が弾劾されたら、こんな違いがあります
・2024年の大統領選に出馬出来ない
・生涯にわたるシークレットサービスがつかなくなる
・約2千万円の年金を失う
・年間約1億円の旅費を失う
トランプ、もしくはイバンカの2024年の大統領選挙出馬がすでに目されていますが、もしも弾劾された場合にはこれが出来なくなります
悲しいことに国の約半数はトランプに投票しており、陰謀論も相まってカルトの様相を呈してきたトランプの危険性を考えるとここで出馬の可能性を絶っておきたいのが本音
そして何よりも【大統領が政府への暴動を煽動する】という事が今も、未来も決して許されてはならないから
まとめ
現役大統領が、自分のサポーターを煽動して政府に対し攻撃させた
これはとんでもないことで、国内テロでありクーデター未遂事件です
トランプは彼らを愛国者と呼び、いまだに証拠もなく選挙の不正を主張正続け、自らの政府に向け暴動を煽動したという事実・暴力・犯罪行為を絶対にこれ以上許してはなりません
Twitterは、更なる暴力を煽動する‘可能性があるとしてアカウントを永久に停止し、FacebookとInstagramは一時的に停止されています
またトランプは自らの恩赦も計画しているとの報道もありますが、ペンスとの仲に亀裂が入りクーデター未遂を起こした後では民衆の反発があまりにも強く、2024年の選挙への影響も考えると難しいように思います
どちらにしても、もし本当に自分の主張が正しいと思っていたら恩赦は不要のはず
残り11日間、まだまだ予断を許さない状況を注視していきましょう